なんか以前の方がよい研究をしていたような気がする.
最近はなんかダメだと思う.
いきなり6月最後に〆切が設定されたし,なんか7月にも〆切があるし,とか
こう,こんなに〆切ばかりに追われてよいのだろうか,と.
しかも,7月第2週のワークショップのために何か捻り出さないといけない,というちょっと困ったことにもなっているので,
こういうのを最近ちょっと疲れてるかな,と思う原因にして,
これが終わればハッピーだということにしよう.
6,7,8月は外出も多いので,外出で気分をリフレッシュできたらよいな,と.
(経験上はそうならないことになっているけども.)
ルガノではアルゴリズムの夏の学校があって,主に近似アルゴリズムに関する講義を1週間受けてきました.
講義内容はとても面白かったけども,いまいちそのまま自分の研究にすぐに結びつけるというところまではなかなかいけそうもないです.
ただ,いろいろ勉強しておくことで,後々使えるようになるかもしれないので,そのための下準備だと思っておくことにしたいです.
この分野でどういうことが問題になっているのかということも知ることができたので,何かひらめいたりしたらいきなりその問題をやりだすかもしれないですし.
ということで,戻ってきてからは,京都論文の仕上げをしようとしてもなかなか進まないという状況.
というのは,まぁいつものことなのですが,投稿前にすごく憂鬱になるのです.
これで採択されるのかどうか,とか,もっと改善すべき点はないのか,とか.
とりあえず,イントロはもう少し変える必要がある気もするので,その点はしっかり改善したい.
この研究によってどういう新しい研究の方向性が生まれるのか,ということをはっきりさせもしたい.
いまのところ,それはConclusionの節 (つまり最後の節) に来てるのだけども,
イントロ (つまり最初の節) に持って来た方が何となくよいような気もして来た.
去年の同じ会議の論文採択率が54/160=およそ33%なので,割りと厳しいかもしれないけど,
面白いと思ってもらえる人もいると思う内容なので希望はゼロではないということで.
コロキアムがあって出てきたけど,ほとんどうとうとしていた.
途中からビデオとかデモとか始まって目が覚めた.
ビデオとかデモとかそういうのは重要なのだな,と感じた.
ちなみにコロキアムはMITの先生が学習理論について話しをして,
画像から口の動きを学習して,その画像の中の人物に好きなことを話させるようなことをしていた.
お金はNTTから出てるとか,そういう話しもしていました.
ということで来週はルガノなのでほとんど更新できないでしょう.
やはり線形相補性問題は難しいと思う.
もっとしっかり勉強しないといけない.付け焼刃でなんかしようと思うのが間違っている.
今日,Bernd Sturmfelsがチューリッヒに来て講演をした.
Tolopical Algebraic Geometyに関する話しで,例を豊富に出して,はじめ考えていたよりはわかりやすかった.
しかし,やはり代数幾何のはなしであるので,全体的にそんなに分かった,ということではない.
ちゃんと勉強すべきことが世の中にはたくさんあるということになる.
しかし,普通の質問ばかりしてしまって,肝心の「どうしてtolopicalと呼ばれるのか」という質問をするのを忘れてしまった.
これは残念だ.
というわけで,久しぶりに数学科の周辺に行ったのだけど,シンプレクティック幾何のワークショップもやってたみたいで日本人も周りに何人かいて,なにやら日本語で議論していた.
今日は食堂でも日本語を聞いたので,合計30秒にも届かないけど,割りと日本語三昧だと感じた.
そういえば,3月にボンであったワークショップのときに,浅野先生からドイツ語で話しかけられて,ドイツ語でついつい返事をしてしまいそうになって,
変だと思って英語に切り替えようとして,ことばが出る前に「英語も変だ,日本語だろう」とか思いなおしていたら,ことばが出るまでにだいぶ時間がかかってしまったことがあった.
上の話と全然関係ないけども,とりあえず,ことばの話し,ということで.
ちょっと線形相補性問題をやりたかったのだけど,時間がうまくとれず断念.
これと同時に「ブダペスト論文(仮)」というのもあったのだけども,
どうも時間がないのでこれは諦めることにする.
〆切は来月の終わりだけど,やはり今の段階でゼロであることを考えるとかなり厳しい.
その他に「京都論文」というのがあって,これはほとんど書けている.
〆切が今月末なので投稿はできそうであるけど,ちょっと採用されるかどうかは微妙かもしれない.
そもそも岡本が考えることはマイナーだから,あまり一般的に受けがよくない.
その他に,ほとんど書けてるけど投稿してないとか,投稿することになっているとか,そういうものがいろいろあるのだけども,
ブダペスト論文を諦めたことでだいぶ気持ちが楽になったかもしれない.
でもブダペストを逃すと思うとちょっと残念かな,とも思ったりする.
こんな風に書いていくといろんな場所に行くために研究してるように見えてしまうけども,
そういう面も無きにしもあらず,だと思う.
もっとも〆切効果がないとなかなか研究ができないので,
こういう〆切がばっちりと決まっているようなものを目標にして研究すると言うのは自分の中ではスタイルとして確立しつつある.
ただ,これだと普段は全く研究にやる気がないみたいに思えるかもしれないけど,そんなことはなくて,
なぜ〆切効果が必要かというと,いままで考えてきたことをまとめる段階,というのがどこかで必要になって,それを設定するタイミングがなかなか難しい,ということなのである.
ということで,旧ブダペスト論文はゆっくり考えることにして,またどこかで違う名前として登場していただきたい,というところです.
Springer VerlagがYellowSaleという安売りをやっていたので,ちょっと衝動的に本を買ってしまったのだけども,それが届きました.
インターネットショッピングは始めてだったので,ちょっと緊張してたんですが,
無事に手元に届いてくれてよかったです.
ということで,それとは別に,Jiri Matousekの「Using the Borsuk-Ulam theorem」も出版されて,ちょうど実物を見る機会がありました.
まず第一印象は「薄い」です.
200ページぐらいです.
しかし,中身は濃いです.
どういう内容かと言うと,トポロジーの組合せ論と離散幾何への応用で,
主にBorsuk-Ulamの定理を中心にして話しが進んでいきます.
これはちょうど岡本が一昨年度受けた授業の講義ノートが元になっているので,
岡本としても何か思い入れがある本です.
トポロジーの手法が組合せ論や離散幾何といった見かけ上まったく関係の無いような分野にどのように応用されて,しかもその証明の鮮やかさ具合というのを知るのによい本だと思います.
演習問題もよい問題が揃っているので,解いてみると楽しいと思います.
久々にUnique Sink Orientationについて考えてみた.
NP困難性みたいなものを示したいのだけど,その一つの方向性を探っていた.
方向性としてはよいような気がする.
ちゃんとやれば示せるような気もするので時間をとってちゃんとやるべきかもしれない.
SLという計算量のクラスがある,ということを最近しった.
チューリングマシンにおいて,ある様相(configuration)から別の様相に遷移できるという二項関係が対称律を満たすとき,このチューリングマシンを対称なチューリングマシンと呼んで,対数領域限定非決定性対称チューリングマシンで受理できる言語のクラスがSLということなのである.
(「対称チューリングマシン」と呼んだときに,自動的にこれが非決定性のものであることも意味する,という慣習があるようである.
SLはLewisとPapadimitriouが1982年に定義したようだ.)
ECCCにあるAlvarezとGreenlawによるサーベイ(1996年)によると,まだいろいろな問題がSL完全かどうか分かっていない,ということだそうである.
自分は普段,多項式かそうでないか,とかそこら辺しかあまり考えないのだけども,それより上のレベルで考える計算量理論の人たちはすごいなぁ,と感心してしまった.
(もっとも計算量は低いのだから,下のレベルと言ったほうがいいのかもしれない.)
例えば,無向グラフにおいてst連結性を調べる問題が決定性O(log n)領域で解けるかどうかは重要な未解決問題のようだ.
もっともSLというクラスは,L=NL予想と深く関係しているようだ.
ということで,今後「ls」と間違えて「sl」とタイプしてしまったときには,クラスSLを思い出すことになるだろう.
しかし,プログラムを見る感じでは,日本人が少ない感じがする.
そもそも投稿数が少ないのか,投稿数は多いけども残念ながらたくさんリジェクトされてしまっているのか,とかそういう細かいことはどうでもいいけども,
(とはいえ,COCOONでは日本人がやたらと多い.自分も出してるからなんともいえないけど.)
少ないことはやはり淋しい感じがする.
ということで,自分としてもこういう会議に少なくとも投稿できるぐらいはがんばっていかないといけない,と思う.
ということで,次の目標はWADS,SWAT,ISAAC,ICALP,ESAとかそこら辺でしょうか.
もう少し目標を高く持つと,SODA,SoCG,IPCO,FOCS,STOCとかになるんですが,
そこら辺はちょっと本当に高い気もするので,徐々に攻めていきたい,といったところでしょうか.
ということで,いま思い出したのは,WADSにはSoCGにリジェクトされた論文がたくさん流れてきてるんですね.
WADSの〆切が延びたために,SoCGにリジェクトされたよい論文がWADSに間に合った,ということです.
リジェクトされたのによい論文,っていうのは矛盾してるように聞こえるかもしれませんが,
全然そんなことはなく,今年のSoCGはよい論文が多くありすぎて,よい論文でもリジェクトしないといけなかった,という話しを聞いたので,
そういう論文はWADSに出てきてるのだと思います.
計算幾何のはなしが今回のWADSに多いのはそのせいかもしれません.
で,会議に出るとなると,だいたい参加費を払うわけですけど,
最近これに困っていて,何が困ったことかというと,
スイスの郵便局からbank transferをするときに,
相手方の銀行の住所が必要なのです.
しかし,オーガナイザーの方から銀行の住所が提供されたことはいままでないです.
ということで,普通bank transferをするときに銀行の住所が必要になることはないのに,
スイスの郵便局では世界の中でも例外的に必要とされているのでは,という疑念が湧きあがります.
で,今まではどうやって解決していたかというと,
インターネットで調べて云々とかやって,なんとかしていました.
ところが,今度WG 2003という会議がありますが,
ここの振込先がどう調べてもよくわからないのです.
そもそも銀行の名前から検索してもうまくいかないし,
SWIFTコードから調べると,何か違う名前の銀行が出てくる,という始末です.
なので,今回はじめて,オーガナイザーさんの方に銀行の住所を教えてください,という変なメールを書いて,いまそれを待っているところ,という
何ともやり場のない虚無感を持ってしまう事態になっています.
どうして相手先の銀行の住所がいるのか,気になります.
なんかこの春から夏にかけて,また秋まで,いろんな会議にでるので,
出費もすごいけど,まず参加予約は済んだかとか,飛行機のチケットはとったか,とか
そういう基本的なところで変なことをしてしまいそうでちょっと怖い.
ということで,最近ゲーム理論にはまってきてしまって,いいのか悪いのか分かりませんが,
その中でもここ数日はメカニズムデザインに興味がでてきました.
メカニズムデザイン自体がゲーム理論の部分に含まれているわけではないのですが,
どうも経済学そのものについてはよく分かっていないので,自分がわかる範囲から攻めていきたい,とそういうことになっているわけです.
メカニズムデザインに興味が出てきた理由はいろいろあるんですが,
まぁ面白そうだとは思います.
いままで自分がやってきたこととの関連がよくつかめていないので,そこら辺りをしっかり抑えたい,という気持ちがまずあるかと思います.