第5回研究会
2015年度第5回研究会を以下の通り開催いたしました.
- 日時:2016年 1月 9日 (土) 13:30〜18:00
- 会場:東京理科大学 神楽坂キャンパス 3号館 5階 第1演習室
- 講演者1:佐藤 寛之 氏 (東京理科大学 工学部 経営工学科)
- 題目:リーマン多様体上の最適化の最近の進展と共役勾配法について
- 概要:ユークリッド空間におけるあるクラスの制約条件つき最適化問題に対するアプローチの一つとして,リーマン多様体上の最適化手法が近年盛んに研究されている.本講演では,最適化において必要となるリーマン幾何学の概念を簡単に導入した後,理論・応用の両面から最近の研究の動向を紹介する.また,応用研究においてよく用いられている最適化手法の一つとしてリーマン多様体上の共役勾配法を取り上げ,その収束性などについて理論的な側面から詳しく議論する.
- 講演者2:藤原 一毅 氏 (国立情報学研究所)
- 題目:スパコンにとって「最適」とは何か? What does "optimal" mean for a supercomputer?
- 概要:この講演では、未来のスーパーコンピュータの設計に立ち現れるさまざまな最適化問題を紹介し、その解法を皆さんと一緒に考えていきます。スーパーコンピュータは数万〜十万個以上の計算ノードをネットワークで結合した巨大な分散システムです。プロセッサ単体の性能向上が頭打ちになり、プロセッサの数を増やして性能を稼ぐようになった現在、それらを繋ぐネットワークが隘路になりつつあります。本講演ではこのネットワークの設計に焦点を当て、主にグラフ理論の観点から、最適化問題としてのモデル化と求解の方法を議論したいと思います。出てくるのはグラフの次数/直径問題、グラフの埋め込み問題、二次割り当て問題、スケジューリング問題のような一見古典的な問題たちですが、どれも少しずつひねくれていて難しい問題ばかりです。次世代スーパーコンピュータをスマートに設計するために、ぜひオペレーションズリサーチの知見を注ぎ込んでください。皆さんのご参加をお待ちしております。
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