第12回研究会
第12回研究会を以下の通り開催いたしました.
- 日時:2017年 7月 1日 (土) 13:30〜
- 会場:東京理科大学 神楽坂キャンパス 森戸記念館
アクセス:http://www.tus.ac.jp/info/access/gmap/kag_gmap.html
(神楽坂下交差点から早稲田通りを300mほど登って右手にある鳥茶屋本店前を右に曲がって突き当たりです.)
- 講演者1:関 優也 氏 (東北大学大学院情報科学研究科)
- 題目:量子アニーリングの基礎と発展
- 概要:本講演では組合せ最適化問題に対する量子計算モデルである量子アニーリングについて,
その基礎を成す原理から実際に問題を解く際の手順,さらには量子アニーリングの効率化手法に関する展望について紹介する.
量子アニーリングは通常のコンピュータの動作原理とは異なる原理で動作する計算モデルであり,高速な動作および省電力性が期待されている.
しかしながら,通常のコンピュータの方が得意な問題と量子アニーリングの方が得意な問題との境界線は未だ不明瞭であり,
これを明らかにすることは解決が期待されている課題である.
本講演の一部は西森秀稔氏(東京工業大学)との共同研究に基づくものである.
- 講演者2:畔上 秀幸 氏 (名古屋大学情報学研究科)
- 題目:形状最適化で使われる理論とアルゴリズム
- 概要:偏微分方程式の境界値問題が定義された領域を設計対象にして,その境界値問題を制約条件にした最適化問題は形状最適化問題とよばれる.これらの問題は,基礎的な最適化理論とアルゴリズムが使われているのだか,設計変数が関数で評価関数が汎関数で構成されるために,それらのしくみがわかりにくくなっている.しかし,関数解析にもとづいて,有限次元ベクトル空間との対応を考えていけば,2次計画問題と同じ構造をしていることがみえてくる.解法も,勾配法や Newton 法に対応した方法であることに気づけば,そのしくみも理解される.講演では,これらの解説に加えて応用についても紹介する.
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