第1回研究会
2015年度第1回研究会を以下の通り開催いたしました.
- 日時:2015年 3月 28日 (土) 14:00〜18:00
- 会場:東京理科大学 神楽坂キャンパス 3号館 5階 第1演習室
- 講演者1:山下 信雄 氏 (京都大学大学院情報学研究科)
- 題目:Coordinate Descent法について
- 概要:Coordinate Descent 法(CD法)は連立一次方程式に対するガウス・ザイデル法を数理最適化問題に拡張した手法である.1950年代より研究されている古典的な手法ではあるが,収束が遅く,最近の教科書には出てこないため,大学の授業で教えることはない.しかしながら,近年,機械学習や圧縮センシングなどの分野で,勾配法でも扱えないような大規模な問題が出現し,そのような問題の解法として再び注目を集めている.また,単体法や混合分布に対するEMアルゴリズムなど,CD法の名前こそ陽には現れないが,本質的にはCD法とみなせる手法が実際に使われている.そこで,本講演では,CD法のおさらいをするとともに,CD法の最近の研究の進展,特にその収束性と応用について,講演者が知っていることと考えていることをお話しする.
- 講演者2:小林 佑輔 氏 (東京大学大学院情報理工学系研究科)
- 題目:有向木詰め込みに関する最大最小定理
- 概要:有向木詰め込みに関する Edmonds の定理は,互いに辺を共有しない有向木の最大個数がある種の最小カット値と等しいことを示すものである.この最大最小定理は組合せ最適化における古典的かつ重要な結果であり,近年では様々な拡張が研究されている.本講演では,有向木詰め込みに関するこれら一連の研究について紹介した後,さらなる拡張に関する講演者らの成果について紹介する.なお,講演内容の一部は Kristof Berczi氏,Tamas Kiraly氏との共同研究に基づくものである.
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