離散数理工学
電気通信大学情報理工学域I類 (情報系)
2018年度後学期
木曜3限 (13:00-14:30)
教室:西9-115
岡本 吉央
ショートカット:
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過去の講義
講義資料
- 1/31 (12) 離散確率論:マルコフ連鎖 (発展)
- 1/24 (11) 離散確率論:マルコフ連鎖 (基礎)
- 1/17 (10) 離散確率論:乱択データ構造とアルゴリズム (発展)
- 1/10 (9) 離散確率論:乱択データ構造とアルゴリズム (基礎)
- 12/13 (8) 離散確率論:確率的離散システムの解析
- 12/6 (7) 離散代数:有限群の応用
- 11/29 (6) 離散代数:有限群
- 11/15 (5) 離散代数:対称群と置換群
- 11/8 (4) 数え上げの基礎:漸化式の解き方 (発展)
- 10/25 (3) 数え上げの基礎:漸化式の解き方 (基礎)
- 10/18 (2) 数え上げの基礎:漸化式の立て方
- 10/4 (1) 数え上げの基礎 (1):二項係数と二項定理
コメント
- 1/31 (12) 離散確率論:マルコフ連鎖 (発展)
- コメントをありがとうございました.あとは期末試験だけになりました.しっかりと準備をしてきてください.
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(グラフとネットワークも含めて) 1年間ありがとうございました。
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こちらこそありがとうございました.
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(グラフとネットワークと合わせて) 1年間ありがとうございました。とてもおもしろかったです。
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こちらこそありがとうございました.
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中間の結果S相当の人が多かったイメージなのですが調整のために期末の難易度が上がったりしますか?
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シラバスに書いてある (あるいは初回に説明した) 授業の達成目標に合わせて試験は行っています.別に,受講生全員の成績がSでも,私は構いませんし,むしろその方が嬉しいです.
-
冬は寝坊しがち
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朝方寒いですからね.気合をいれて起きて下さい.;-)
-
ギャンブラーの破産する確率で極限計算しなくとも、期待値を出せたのが意外だった。
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確かにそうですね.うまく漸化式を立てられたところがポイントですね.
- 以下は,「マルコフ連鎖を別の授業で扱ったか?」という私の質問に対する返答です.
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たしかアルゴリズム論第二だったと思います.小林先生だったのは確実です.
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なるほど,ありがとうございます.
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アルゴリズム論第二で隠れマルコフモデルのパラメータ推定や出力記号列の予測等を学習しました
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わかりました.ありがとうございます.
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隠れマルコフ連鎖はやりましたが、グラフの観点からだったので続けて下さい! 何の授業かは覚えてないです…
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ありがとうございます.では,続けることにしますが,扱い方は変えるかもしれないです.
- 1/24 (11) 離散確率論:マルコフ連鎖 (基礎)
- コメントをありがとうございました.
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今日は割と飲みこみやすかった
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のどごしがいいのですね ;-)
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マルコフ連鎖は他授業でもやったことがあるので理解しやすかったです
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それはよかったです.
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言い方の違いはなるほどと思いました
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「時間」と「時刻」でしょうか.よく間違えるので気をつけて下さい.
-
授業のスライドを作るのに {最大,最小,平均} 何時間かかりますか?
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かかるときは15時間ぐらい使っていると思います.前年度のものを下敷きにする場合は,1時間ぐらいです.
-
11.3では11.1のような連立方程式の適用ではπは求められなさそう?
あと,結局11.3のlim Ptが存在するかしないか分かりませんでした。
---
連立方程式で求められますが,解が1つに定まるわけではないです.極限が存在するかしないか,ということについては,とりあえずP2, P3, P4 を (コンピュータで) 計算してみると,感覚がつかめるかもしれません.
- 1/17 (10) 離散確率論:乱択データ構造とアルゴリズム (発展)
- コメントをありがとうございました.
-
(先週休みました)
復帰おめでとうございます.改めてよろしくお願いします.
---
ありがとうございます.
-
今日はそこそこ暖かい
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暖かい日は過ごしやすいですね :-)
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雪が降る季節になりました。(今日は晴れですが)
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ここ数年,東京では1月に大雪が降ってますが,今年はどうなるのでしょうか.
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最近レポート出せてないです...復習します
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はい,お待ちしております.
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良い研究をするために心掛けていることは何ですか?
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はじめにお断りしますが,自分が良いと思うことと,他人が良いと思うことは,必ずしも一致しません.もし"出世"のようなものを目指すならば,他人が良いと思うことを進めた方がよいと思いますが,信念を持って研究をするならば,自分が良いと思うことを進めていくべきだと思います.(どちらかと言えば,私は後者です.) ただ,どちらにせよ,良いと思うものをなぜ良いと思うのかということを他の人に伝えなければなりません.伝えるところまでを含めて研究であると思います.
- 1/10 (9) 離散確率論:乱択データ構造とアルゴリズム (基礎)
- コメントをありがとうございました.
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復活おめでとうございます
---
ありがとうございます.
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お大事にしてください.
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ご迷惑をおかけしました.
-
復帰おめでとうございます。
---
ありがとうございます.
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先生の顔が見れて安心しましたが、研究室配属で心がつらいです;;
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研究室配属はすぐ終わりますので,落ち着いて下さい :-)
-
4a実験やりたかった
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私の体調のせいでなしになりました.すみません.
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2/7の授業がなくなったとのことですが,内容に興味があるので2/7の講義資料もウェブにあげてもらえるとうれしいです。
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リクエストありがとうございます.善処します.
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冬休みで忘れてしまった分を早く取り戻したいです
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しっかり復習して下さい.
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E[Rk]の導出が難しかった
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そうですね.条件つき期待値の計算は,その考え方に慣れないと,難しく感じるところもあると思います.
- 12/13 (8) 離散確率論:確率的離散システムの解析
- 高橋先生にいただいたコメントを掲載します.回答は高橋先生からいただいています.
- 第8回で受け取ったレポートは,17日月曜日13:00以降西4号館508号室前に置いてあるので,各自受け取ってください.
-
高橋先生ありがとうございました.次回もよろしくお願いします.
---こちらこそよろしくお願いします.
-
確率論は苦手
---私も学生の時は苦手意識を持っていました.
- 12/6 (7) 離散代数:有限群の応用
- 村松先生にいただいたコメントを掲載します.回答は村松先生からいただいています.
-
テストは村松先生が作るのですか?岡本先生が作るのですか?
---岡本先生が作ります。
-
15パズルが解けるかどうかが、正しい位置にあるマスの数で分かると知って感動した。
---感動は大切です。でもちょっと違うような?
-
僕も娘が欲しいです。
---どうぞ、私に遠慮なく作ってください。
-
群分からん
---残念です。
-
証明問題が出来る気がしません、、、
---中間試験で証明問題が出来てくれる気がしません、、、
- 11/29 (6) 離散代数:有限群
- 村松先生にいただいたコメントを掲載します.回答は村松先生からいただいています.
-
村松先生が授業をしていて不思議でした。
---私も不思議でした。
-
補足しすぎです。練習問題で解かせてください。m(_ _)m
---すみません。自分が作った問題ではないので、つい解きたくなるんですね。
-
先生交代の経緯を詳しく教えてください。
---岡本先生が体調を崩されてしばらく入院ということになり、私と高橋先生が分担で離散数理工学を受け持つことになりました。これ以上詳しいことは、来年岡本先生が復帰したら聞いてください。
-
こんにちは^^
---こんにちは^_^
-
特にないです
---次回、よろしくお願いします。
-
そろそろ中間試験に向けて頑張ろうと思います。
---数理計画法の中間試験は来週です。こちらもよろしく。
-
村松先生ありがとうございました。岡本先生おだいじに。
---岡本先生に伝えておきます。
-
理解したと思う。
---それは重要なことです。おめでとうございます。でも一歩進んで、理解するだけでなく、使えるようになることが重要です。そのために、たくさん演習問題を解いてください。
- 11/15 (5) 離散代数:対称群と置換群
- コメントの掲載が遅くなりすみません.
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100人の囚人の問題で $i$ から始まる長さ50の巡回置換をランダムに数字を49個選んだら同じ確率になりますか? (賢い戦略で)
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ちょっと,問われていることが分からないのですが,長さ50の部分が予め分かっているならば,そこから選ぶと確率が上がりそうな気がします.ただし,どのような置換が得られるのか (どの箱にどの番号が書かれているのか) ということは事前に分からないので,戦略としては実行できないものになってしまいます.
-
起きるのが辛い時期になってきた.
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そうですね.体調管理には気をつけて下さい.
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人が少なくて肌寒いです…
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気持ちはわかります ;-)
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現代数学Bで図形の位相から始まって置換とかを勉強しましたが、ほとんど忘れました。
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忘れてもよいので,必要となったときに思い出せるようにして下さい.
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応用数学でやった群論でした.なつかしいです
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有限群のはなしは,だいたい置換群のはなしとして理解することができます.その意味で,置換群を理解することが重要になってきます.
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直観に分かっていることを【証明】という形にすることに対して、難しいと感じています。
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証明ができることは重要な技術なので,しっかりと身に付けられるようにして下さい.
- 11/8 (4) 数え上げの基礎:漸化式の解き方 (発展)
- コメントありがとうございます.
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複素数を表す記号が先生によって違うのはなぜですか? (x, i, jなど…)
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i と j は虚数単位を表すときに使いますね.虚数は英語でimaginary numberというので,虚数単位を数学では i と書きますが,電磁気学や回路の分野では, i を電流に用いるので,それと区別するため,虚数単位に i の次の文字である j を使うことが多いと思います.
また,複素変数を表すときに,x を使う場合と z を使う場合があると思います.変数を x で表すことはよく行いますが,x はまた実数であることを想起させるので,複素数であることを強調するときは z を使うような気がします.また,z = x + iy のように,複素変数 z の実部を x で表すことも多いと思います.
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離散数理工学で世界征服したい。
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私はそこまで思っていません ;-)
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Σを用いて母関数に変形してから一般項を導くのはとても新鮮でした.
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そうですね,いろいろな方法があることが面白いですね.
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前回病欠してしまいましたが、(休講の前) 面白いことしてたみたいです.
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してたみたいです ;-)
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前回よりは飲み込みやすかった
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それはよかったです.
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カタラン数について語らんとせむ
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大いに語って下さい ;-)
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私の準備不足もあるのですが,演習時間内に全問解き切れません。試験前にオフィスアワーや直接のアポで今まで解き切れなかった分の演習の添削をお願いすることは可能でしょうか?
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可能です.ぜひ活かして下さい.
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岡本先生の研究室の面談可能日時はまだ決まっていないのでしょうか? (HPを見ても記載がまだだと思われるので)
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すみません,最近掲載しました.よろしくお願いします.
- 10/25 (3) 数え上げの基礎:漸化式の解き方 (基礎)
- コメントありがとうございます.掲載が遅くなってしまいすみません.
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秋も深まり今年もノドをやられました
去年までなかった加湿機を導入したので熱を出すまではいきませんでしたが先生もお気をつけて
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お大事に.
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研究室配属怖いナリ
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まんじゅうこわい,のようなものでしょうか.
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単位が足りているため履修登録はしていないのですが、課題の提出はしても良いでしょうか?
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はい,問題ありません.
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$\lfloor\ \rfloor$,$\lceil\ \rceil$,$[\ ]$はこの授業においてどのような意味をもちますか? ($\lfloor 2.5\rfloor$,$\lceil 2.5\rceil$,$[2.5]$など)
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$\lfloor 2.5\rfloor$ は小数点以下切り捨て,$\lceil 2.5\rceil$ は小数点以下切り上げを表します.$[2.5]$ という記法はこの講義で出てこないと思います.
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スライド9/44で線形結合 $a_n = c_1\lambda_1^n + c_2\lambda_2^n$ も解であるとしているが、その前に $a_n = \lambda_1^n$, $a_n = \lambda_2^n$ も解であるとしているので,なぜ線形結合を考え始めるのかが分からない.
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$a_n = \lambda_1^n$, $a_n = \lambda_2^n$は本当の解ではないからです.それら2つは解のように見えるのですが,初期条件を満たさないため,解ではありません.しかし,線形結合の中に解があることが計算から分かるので,線形結合を考えています.
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久しぶりに高校の漸化式 (階差数列など) の一般項を求める問題を問いて上手くいく方法を知らないと難しいと感じました.(忘れてる...)
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忘れても大丈夫です.忘れても,必要なときに思い出せるようにして下さい.
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行列を使って漸化式を解くときの方法をみて微分方程式の数値解法の求め方 (?) を思い出しました.
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今まで勉強してきたものがどんどんとつながっていくような感覚になれるのはよいですね.
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計算が重くてつらい
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この授業の計算はちょっと大変ですが,一度ぐらいこの種類の計算を手でやっておくと,原理がよくわかると思います.
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前回,前々回に比べて今回の内容は行列や母関数が出てきて,難しくなってきましたが,かろうじてついていけてます.次回くらいからついていけるか少し心配です.
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母関数は次回で終わり,それ以降出てこない予定でいます.
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内容的に予習・復習無しでは厳しくなってきたと感じています。具体的には、本日の漸化式の内容ですが、演習問題3.1, 3.2, 3.3, 3.5, 3.6, 3.7とパターンが多く,講義時間内では網羅しきれませんでした。
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そうですね.講義時間内ですべてを終えようとは思わずに,講義時間内ではできるものだけやってみるようにして下さい.
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母関数はなぜ"母"関数と呼ばれているのでしょうか?
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「母関数」は英語「generating function」の和訳です.生成関数と訳すこともあります.数列を生み出す関数というような意味でgenerateという単語が使われているのだと思います.
- 10/18 (2) 数え上げの基礎:漸化式の立て方
- コメントありがとうございます.最後の方は演習問題の時間が不足してしまい,すみませんでした.
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メディア情報学プログラムの人でも履修しても問題ないですか.
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制度上,問題はありませんし,私個人としても問題ありません.
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演習問題には「復習」「補足」「追加」とありますが、試験ではどのくらいの割合で出題されるのでしょうか。目安だけでもお願いします。
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同等の可能性で出題されます.
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来週提出分の演習問題が多くてハゲそう.
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励んで下さい.
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姿勢が悪くて背中が痛いでござる
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お大事に.
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めっちゃ分かりやすいです
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分からなくなったら,質問をお願いします.
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きれいに漸化式ができて驚いた.
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そうですね.次回はきれいに解いていきます ;-)
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スライド35番目もう少し説明して下さい (わからなかった)
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説明の仕方がよくなかったかもしれません.gnの定義から,gn+1はgnとmax{gcd(a, n+1)の実行で出力されるGの数 | a≧1}の最大値です.その関係から,gn≦gn+1が導かれます.
-
そういえば「数学的帰納法」という言葉を証明中に使いましたが数学的ではない帰納法を証明中に用いる機会がありうるのでしょうか
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論理学でいう「帰納法」は英語inductionの和訳なのですが,数学的帰納法は論理学でいう帰納法ではありません.推論方式には大きく分けて帰納法と演繹法があり,数学的帰納法は演繹法なのです.推論については,おそらく『知的情報処理』の授業で扱います.
-
先生が今まで解いてきた中で、一番難しかった数学の問題は何ですか? (時間がかかった.解けなかった問題のうち、解法をみて、思いつかないと思ったなど)
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数学に対して「解く」「解かない」という態度で接していないので,その視点では考えたことがないです.基本的には「何も理解できていないから研究している」という態度でいます.つまり,何か理解しているかの如く講義をしているように見えるかもしれませんが,本当は何も分かっていないのです.学問とはそういうものだと思いますし,「完璧に理解した」などと易々ということはおこがましくてできません.
-
プログラミングをするときに用いるアルゴリズムは他人に説明できるくらい理解していなければうまく適用できないと感じたことがあります。
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そうですね.他人に説明することで理解が深まることはよくありますね.
-
コラッツ予想は知らなかった。
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長い間未解決の問題です.この手の問題を解決するための数学が発達していないということは,人類の数学的蓄積もまだまだ足りないことを如実に表していると思います.
- 10/4 (1) 数え上げの基礎 (1):二項係数と二項定理
- コメントありがとうございます.いただいたコメントとその回答は以下のように掲載されます.
-
前期に引き続き,よろしくお願いします.
---
こちらこそよろしくお願いします.
-
講義についていけるか分かりませんが取ろうと思います
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ついていけるよう,よろしくお願いします.
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確率が不安
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苦手なものを克服できるように,やっていきましょう.
-
離散・グラフとネットワークに続いてお世話になります.I科生です.確率論は取りましたが統計数学は落としたので少し心配ですね…。
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統計数学の内容 (I類では統計学の内容) は使わないので,その点はご安心ください.
-
ガンバルゾイ
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「泣かないぞェ」を思い出しました.
-
(^ ^)
---
:-)
-
特にありません
---
はい,質問などがありましたら,よろしくお願いします.
-
久し振りに紙とペンで証明を解いたので、指が痛いです.
---
筆圧が強すぎるのかもしれないですね.鉛筆なら濃いもの,例えば2Bぐらいのものを使ったり,ボールペンを使うようにしてみると,疲れにくくなるかもしれません.
-
後々、試験対策のためには、全ての演習問題の解答、ないしは問題を解くための考え方を知っておきたいです。添削によってそれを得るのが正攻法かとは思いますが全ての演習問題を15分で解き切るのは私の実力では「不能」だと考えています。添削の際に解き切れなかった問題の「大まかな導出」だけでもご教授していただくことは可能でしょうか?
---
レポートの提出期限はだいたい次回の講義終了時なので,すべての問題を15分で解き切る必要はないです.レポートでは不完全な答案も見ますので,どういうことを考えたのか,どこで詰まっているのか,ということを教えて下さい.それに合わせてヒントをお返しします.
-
定理と証明と解釈をセットにして解説されていて、わかりやすかった.形式的な面からも、現実の面からの両方の解釈があって良い。
---
今日の授業は組合せ解釈に割と重点を置きました.式があったら,その意味を考えるのは大事だと思います.
-
パスカルの三角形の組合せ解釈は知らなかった
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自分なりの解釈が発明できると素晴らしいですね.
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スライド44の色付けの基準がよくわかりませんでした。
---
43ページに色付けと同じものですが,1マスの大きさが43ページとは違います.別の言い方をすると,44ページの図の上の方を拡大したものが43ページの図です.mod 2で1のところが青,0のところが白になってます.
-
$e \left(\frac{n}{e}\right)^n \leq n! \leq en\left(\frac{n}{e}\right)^n$
$n! \simeq \sqrt{2\pi n}\left(\frac{n}{e}\right)^n$ を用いて上記の式は証明できない?
---
結論から言うと,証明できないです.なぜかというと,「$\simeq$」の近似式は大小関係について何の情報も持っていないからです.$n! \simeq \sqrt{2\pi n}\left(\frac{n}{e}\right)^n$ という式は $n!$ と $\sqrt{2\pi n}\left(\frac{n}{e}\right)^n$ が近い値であることしか意味していないので,この2つのどちらが大きいのか,分からないのです.その点は注意しないといけませんね.
試験・成績
- 中間試験と期末試験により,成績の評価を行います.
- 成績 = min{100, 中間試験の素点+期末試験の素点} (小数点以下切り捨て)
- 得点分布 (中間試験と期末試験の一方でも受験した人に限る)
- 受講者数 (履修登録者数相当) は28で,
90点以上 (S) が5人 (約18%),
90点未満80点以上 (A) が4人 (約14%),
80点未満70点以上 (B) が2人 (約7%),
70点未満60点以上 (C) が1人 (約4%),
60点未満 (D) が16人 (約57%) です.
- 中間試験と期末試験の一方でも受験した人の総数は18で,
90点以上 (S) が5人 (約28%),
90点未満80点以上 (A) が4人 (約22%),
80点未満70点以上 (B) が2人 (約11%),
70点未満60点以上 (C) が1人 (約6%),
60点未満 (D) が6人 (約33%) です.
- 期末試験 (2月14日実施)
- 試験問題 (訂正済み)
- 採点:1問15点満点,合計60点満点 (0.5点刻み)
- 得点分布
- 受験した人の数は15,平均点は37.27 (60点満点).
45点以上 (S相当) が5人 (約33%),
45点未満40点以上 (A相当) が0人 (約0%),
40点未満35点以上 (B相当) が2人 (約13%),
35点未満30点以上 (C相当) が4人 (約27%),
30点未満 (D相当) が4人 (約27%) です.
- 得点掲示 (辞書順に並べています)
245 | 37 |
24PLZ | 37.5 |
dtler | 48.5 |
fork | 56 |
Illya | 23.5 |
may | 24 |
urlie | 58 |
wine9 | 32.5 |
春休み | 49.5 |
- 念のためお断りしますが,拝んだり頼みこまれたりしても素点が上がることはありません.
- 講評
- 総評:まず,問題3にミスがありました.すみません.その問題は受験者全員満点 (15点) としました.その他の問題は,中間試験と同じく,できている人とできていない人の差が大きいと感じました.できていない人は確率的な考え方が身についていないように思います.確率に関わる思考は日常生活でも頻繁に必要となります.大学を卒業するまでにはしっかりと身に付けてもらいたいと思っています.
- 問題1:乱択アルゴリズムに関する問題.演習問題9.3と同じ問題.平均点は9.400.解答パターンは大体3パターンあり,(1) 全問難なく正解できている人,(2) 小問3までは難なく正解できるが,小問4に難がある人,(3) 小問2が怪しい人,です.小問2が怪しい人は,残念ながら,理解が不足していると思って下さい.
- 問題2:中央値が不偏推定量ではないことを示す問題.演習問題10.4と同じ問題.平均点は6.333.まず,的外れなこと (この問題と関係のないこと) を書いても,1点にもなりません.注意して下さい.不幸なことに,これはかなり簡単な問題です (が,4問中,平均点が最も低い問題になってしまいました).適当な小さい例が反例になります.中央値を考えるのでnは奇数である方がよいでしょう.(nが偶数の場合でも中央値を定義できますが,この問題では面倒になります.)
- 問題3:マルコフ連鎖の定常分布に関する問題.演習問題にない問題.平均点は15点.推移行列の最後の行が,「足して1」という性質を満たしていませんでした.すみません.頭に思い描いていた行列とは違う行列が印刷されてしまいました.上の「試験問題 (PDF)」にあるものは修正済みです.
- 問題4:ランダムウォークの到達時刻に関する問題.演習問題にない問題.平均点は6.533点.頂点1から頂点nへの到達時刻の期待値,頂点nから頂点n+1への到達時刻の期待値は多くの人が正しく答えられていました.難しいのは頂点n+1から頂点2nへの到達時刻の期待値です.気をつけなくてはならないのは,頂点1の周りの状況と頂点n+2の周りの状況は違うということです.その点に気付いている人は数名しかおらず,かつ,この問題で満点を取れた人はいませんでした.難しかったかもしれませんが,慎重に考えれば正答が導けたと思います.
- 中間試験 (12月20日実施)
- 試験問題
- 採点:1問15点満点,合計60点満点 (0.5点刻み)
- 得点分布
- 受験した人の数は18,平均点は40.75 (60点満点).
45点以上 (S相当) が10人 (約56%),
45点未満40点以上 (A相当) が0人 (約0%),
40点未満35点以上 (B相当) が2人 (約11%),
35点未満30点以上 (C相当) が0人 (約0%),
30点未満 (D相当) が6人 (約33%) です.
- 得点掲示 (辞書順に並べています)
245 | 50.5 |
abcde | 24.5 |
acefz | 36 |
bine3 | 47.5 |
canon | 36.5 |
fork | 60 |
Illya | 49.5 |
manta | 27.5 |
nSamg | 23.5 |
RedBull | 59 |
RXAZM | 27 |
staed | 47.5 |
冬休み | 52 |
まるまるた | 51 |
- 念のためお断りしますが,拝んだり頼みこまれたりしても素点が上がることはありません.
- 講評
- 総評:できている人とできていない人の差が大きかったと思います.
- 問題1:漸化式を作る問題.演習問題にない問題.平均点は10.08.4問中,この問題がもっともできに関するばらつきが大きかったと思います.素点が30点に届いていない人は,大抵この問題のできが悪いです.
- 問題2:母関数を用いて漸化式を解く問題.演習問題と同じ問題.平均点は8.611.母関数を導出するところでうまくいっていない答案が割とありました.間違った母関数が導出されていても,その後の部分分数分解や逆変換が (間違った母関数に対して) 正しく行われている場合は,部分点を与えました.
- 問題3:群に関する問題.演習問題にない問題.平均点は12.67.よくできていました.群は可換であるとは限らないので,それを用いていて答えを導いている場合は注意が必要です.
- 問題4:15パズルに関する問題.演習問題と同じ問題.平均点は9.39.これは説明をしっかりと記述する必要があります.雰囲気で書いてるものは減点してます.
公式シラバス
スケジュール (予定)
- 10/4 (1) 数え上げの基礎:二項係数と二項定理
- 10/11 休講 (出張)
- 10/18 (2) 数え上げの基礎:漸化式の立て方
- 10/25 (3) 数え上げの基礎:漸化式の解き方 (基礎)
- 11/1 休講 (出張)
- 11/8 (4) 数え上げの基礎:漸化式の解き方 (発展)
- 11/15 (5) 離散代数:対称群と置換群
- 11/22 休講 (調布祭準備)
- 11/29 (6) 離散代数:有限群
- 12/6 (7) 離散代数:有限群の応用
- 12/13 (8) 離散確率論:確率的離散システムの解析
- 12/20 中間試験
- 12/27 冬期休業
- 1/3 冬期休業
- 1/10 (9) 離散確率論:乱択データ構造とアルゴリズム (基礎)
- 1/17 (10) 離散確率論:乱択データ構造とアルゴリズム (発展)
- 1/24 (11) 離散確率論:マルコフ連鎖 (基礎)
- 1/31 (12) 離散確率論:マルコフ連鎖 (発展)
-
2/7 (授業等調整日) (13) 離散確率論:エントロピー
- 2/14 期末試験
過去の講義
注意:内容や説明法は毎年少しずつ変わっています
過去の試験問題
注意:内容や説明法,試験範囲は毎年変化しています.
[Teaching Top]
[Top]
okamotoy@uec.ac.jp