数理解析 (後半)
2013年度後学期
火曜2限 (10:40-12:10)
西6-201
岡本 吉央
前半の担当は山本野人先生です.岡本は後半を担当します.
期末試験
- 日時:2月18日 (火) 10:40〜12:10 (いつもの講義時間)
- 場所:西6号館201号室 (いつもの講義室)
- 出題形式
- 演習問題と同じ形式の問題を4題出題する
- その中の3題は演習問題として提示されたものと同一
- 全問に解答する
- 配点:1題30点満点,計120点満点
- 成績:100点以上は100点で打ち切り.科目全体の成績は山本野人先生担当分と総合して判定
- 持ち込み:A4用紙1枚分,裏表自筆書き込みしたもののみ可
- 試験問題
- 得点分布
- 得点分布では,未受験者 (17人) を含めていません.受験者数は27で,後半だけの成績だけに限れば,Sは15人,Aは2人,Bは3人,Cは3人,Dは4人です.Sが多すぎたので,試験が簡単すぎた (あるいは,問1のヒントが余分だった) のかもしれません.
- なお,「数理解析」としての成績は山本野人先生担当の前半と合わせてつきます.
- 念のためお断りしますが,拝んだり頼みこまれたりしても成績が上がることはありません.
- 採点結果を個人的に知りたい人は私の居室 (西4号館2階206号室) まで学生証を持参の上お越しください (部屋の前でスリッパに履き替えて下さい).
電話,メール,twitterなどでの問い合わせには応じられません.
- 講評
- 問題1:次数に関して数え上げによる証明を行う問題.ヒントに書いてある事項を証明しようとするとき,各次数の頂点数が1以下であることを仮定する必要は全くありません.授業でやった証明ではそのように書いてあるかもしれませんが,それは目標が違うからです.それを丸写ししている答案は本質を理解できていないように感じました.
- 問題2:木に次数1の頂点が2つあることの証明.これは授業でやったものそのもので,最大性論法を使えばすぐに証明できるのですが,数学的帰納法を使おうとしている人が多くて驚きました.数学的帰納法を使おうとした答案はどれも正しくありませんでした.この証明を数学的帰納法によって行うことはとても困難です.
この点をもう少し掘り下げます.数学的帰納法によって証明しようとしていた人の論法は以下の通りです.
まず,頂点数kの木に対して,次数1の頂点が2つあると仮定します.このとき,その木に頂点を1つ付け加えて頂点数k+1の木を作ります....
この時点でもう間違っています.なぜでしょう.問題点は「頂点数kの木に対して,次数1の頂点が2つあると仮定する」というときの「頂点数kの木」というのは「頂点数kの任意の木」を意味しないといけないのですが,同じように,その仮定のもとで証明しないといけないことは「頂点数k+1の任意の木に次数1の頂点が2つある」ことになります.これは「任意の○○に対して□□が成り立つ」ということを証明することを要求しているので,そのような証明ではまず「任意の○○を考える (あるいは選ぶ).」と始まらなくてはなりません.なので,正しい帰納法では
「頂点数k+1の任意の木を考える.」
と始めなくてはなりません.(そうなっていない時点で,この帰納法による証明は正しくなりえません.) この点をクリアして頑張って帰納法による証明を続けようとしましょう.このときに帰納法の仮定を使おうとすると,頂点数kの木が登場しないといけないので,そのときに行おうと思いつきそうな操作は頂点数k+1の木から頂点を1つ取り去ることです.そのように1つ頂点を取り去ったときに,残るグラフが木であればよいのですが,それは本当に正しいでしょうか? これが正しくなるためには,取り去る頂点の次数が1でなくてはなりません.ここで「あれ?」っと思えればかなり論証の力があると思えるのですが,何かというと,いま「次数1の頂点が (2つ) 存在する」ことを証明しようとしているのに,その中で,次数1の頂点が存在するということを使ってしまうことになります.これは堂々巡りです.そのため,このような証明はどう頑張っても正しくなりえません.
ここで,授業ではどういうストーリーで木のはなしをしていたか,思い出しましょう.まず,木の性質として,次数1の頂点が存在することを示しました.それを使うことで上で述べたような帰納法が使えるようになり,例えば,辺の数が頂点数-1であることを証明できるようになりました.つまり,次数1の頂点が存在するということは帰納法を使わずに証明して,それをもとにして,木に関する他の性質を帰納法によって証明する,という流れだったということです.そのような流れがあまり強調されていなかったとも思いますので,来年度以降の授業に活かしたいと思います.
- 問題3:最大マッチングを見つけて,その最大性を証明する問題.頂点被覆との弱双対性を使えば簡単に証明ができます.これはよくできていました.
- 問題4a:指定された辺連結度と点連結度を持つグラフを構成する問題.「構成せよ」と書いてあるのですから,構成して下さい.それが指定された性質を持つことは明確に説明されないといけません.明確でない人の中には,構成がまちがっている場合がありました.思いこみは厳禁です.
- 問題4b:色数最小の彩色を得るような貪欲彩色の全順序が存在することを証明する問題.これはとてもできが悪かったです.正解している人は1人だけで,その他の人は全く点がありません (つまり,0点です).区間グラフに対して証明していても,全く部分点を与えていません.区間グラフではないグラフも存在しますし,区間グラフの場合の証明から一般のグラフに対する証明の直観が得られるとも思えないからです.
講義資料
新たに掲載したとき,つぶやきます
- (14) 1/21 連結性
- (13) 1/14 彩色
- (12) 1/7 二部グラフのマッチング
- (11) 12/10 マッチング
- (10) 12/3 木
- (9) 11/26 道と閉路
- (8) 11/19 グラフにおける次数
コメント
- (14) 1/21:連結性
- コメントありがとうございました.
-
定義がポンポンと多くでてくるので,イメージを持つのがむずかしかった.
---そうですね,しっかりと復習をして,反芻して下さい.
-
いつも以上の用語の多さに尻ごみしてしまう.その表記法についてはそれほど多くないが,混乱してしまいそうだ.持ち込み用紙が黒くなりそう.
---混乱しないように,しっかりとまとめて下さい.
-
弱双対性が証明に役立つことが理解できた.
---非常に重要な原理なので,使えるようにして下さい.
-
今日の村松先生の試験が失敗しても落ち込まない方法を教えてください.
---来年もう一度とれる,と思うことです.
-
「この部分は特に良く復習しておいて下さい」と言うポイントを1つ2つでお願いします
---それを自分で見つけられるように勉強して下さい.シラバスには「グラフに関する用語の定義を理解し、かつ、簡単な証
明が自分でできるレベルを60点とし、これに達したものを合格とする」と書いてあるので,その視点で復習して下さい.
-
就活で2回ほど出席できなかったので,自習をがんばっているのですが,ココだけはしっかりやる方がいいというポイントがあれば教えて下さい.
---それを自分で見つけられるように勉強して下さい.シラバスには「グラフに関する用語の定義を理解し、かつ、簡単な証
明が自分でできるレベルを60点とし、これに達したものを合格とする」と書いてあるので,その視点で復習して下さい.
-
せめて「良」,よければ「優」はほしいなー
---そうなるように準備してきて下さい.
-
ちゃんと復習してテストに備えたいと思います.
---はい.よろしくお願いします.
-
テストがんばるゾー
---頑張ってくだサイ
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連結の話しを聞いてアルゴリズム論第二のプリムのアルゴリズムとクラスカルのアルゴリズムに関係があるのかなと思いました.
---プリムのアルゴリズムもクラスカルのアルゴリズムも全域木を構成するものですね.全域木は何回か前の講義で扱いました.全域木は1点連結,1辺連結な部分グラフで,辺の数が最小なものです.関係はありますね.
-
この1週間はきついですが,がんばってレポート出します.オススメ問題どこにメモったかな….
---はい,よろしくお願いします.
-
スライドのおかげで定義をふりかえるのが楽でした.ありがとうございました.
---スライドの中に定義が散乱しているので,どこかにまとめておくとよいと思います.
-
持ち込み用のまとめを忘れないうちに作っておこうと思いました.
---はい,忘れないようにして下さい.
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講義スピードは大変速かったが,それ以上に丁寧に説明があったおかげで,とても濃密な授業だったと思う.試験がんばります.
---説明を丁寧にするのは心掛けていたのですが,どれほどうまくできたか自信はありません.試験頑張って下さい.
-
ありがとうございました
---こちらこそありがとうございました.
- (13) 1/14:彩色
- コメントありがとうございました.
-
[重要]
期末試験 (2/18) までに演習問題の採点をしていただきたい場合,何日までに提出するのが安全でしょうか?
---すいません,連絡し忘れていました.1月28日までに出して下さい.私に手渡しをするか,西4号館4階事務室前にある岡本のレポート提出BOXへ入れて下さい.返却はおそらく2月3日にできますが,返却方法はこのページで2月2日までにお知らせします.
-
予備の授業の日で問題演習をやってもらえるとうれしいです.
---すみませんが,その予定はありません.
-
テストが不安です.
---しっかりと準備をしてきて下さい.
-
そろそろ試験なので今までのスライドを見つつ確認をしようと思います.
---はい,ぜひ進めて下さい.
-
授業も終わってきたので復習を進めていきます.
---はい,ぜひ進めて下さい.
-
今日は遅刻したがスライド自体がわかりやすいので途中からでも理解できた
---遅刻しなければもっと理解できると思うので,遅刻しないように心掛けて下さい.
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ゲームやりすぎてねむい.
---いけませんね.
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頂点彩色は自分の研究とは関係ないが,同じ分野として学んでいるところなので楽しい.
---いろんなものがひょんなことからつながったりするので,実は関係あるかもしれないですよ.
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色という概念がグラフに役に立つということに驚いた.
---そうですね.色を塗ることはグラフ理論においてはとても重要で,それに関する書籍も多く出版されています.
-
彩色の利用例がいくつも出てきて,彩色そのものに対するイメージがし易くなった.なんとなくだが,マッチングが1対1の割り当てなのに対し,彩色は多対多の割り当てであるという印象を持った.
---マッチングは辺集合の「部分集合」なので,一部分を選ぶ,という概念になっています.一方,彩色は見方を変えると,頂点集合を彩色クラスに「分割」することなので,そこが多対多の割り当てのような印象を与えているのだと思います.
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区間グラフと貪欲彩色の性能解析の証明はむずかしく理解できなかった.
---この証明は毎年やってるのですけど,私の説明の仕方も全然改善されません.もう少しうまく説明できればいいのですが.困ったものです.
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感覚的に一般的な証明でないと少し気持ち悪いのは僕が理系だからでしょうか.
---理系だから,というのは関係なく,少し気持ち悪いと感じるのは正しい感覚だと思います.ただ,この授業ではすべての証明は一般的だと私は思ってます.
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マウスをカチカチすること
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⇒ |
クリック
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少年よ大志を抱け
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⇒ |
クラーク
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甘くてふわふわ
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⇒ |
クリーム
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ジャイアンツ優勝
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⇒ |
セ・リーグ
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どの2頂点も結ばれているもの
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⇒ |
クリーク
|
---「セ・リーグ」のところがいまいちですね ;-) 「置時計 ⇒ クロック」とかどうでしょう?
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その他,演習問題13.9, 13.10, 13.11の答案を書いてもらったものが1件
---13.9と13.11の答案はOKです.13.10はk=4の場合を書いてもらってますが,その場合はOKです.これをもとにして,任意のkに対するグラフと順序を作ってみて下さい.
- (12) 1/7:二部グラフのマッチング
- コメントありがとうございました.今日の内容は数理解析の後半の中で一番難しい内容 (ある意味でクライマックス) でした.お疲れ様でした.
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明けましておめでとうございます
---あけましておめでとうございます.
-
あけましておめでとうございます.この講義もあと数回ですがよろしくお願いします.
---こちらこそよろしくお願いします.
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突然ものすごく人が減ったように感じるのは休み明けのせいなのでしょうか.ちょっとびっくりしました.
---私の前回の授業も人が少なかったように思います.休み明けであることはあまり関係ない気がしました.
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年明けで授業の人数が少なくなった気がして少しさびしいですね.
---確かに淋しいです.
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1/7の分がwebにupされていないように見えるのですが,自分が見落としているだけでしょうか?
---再読み込みしてみて下さい.見えると思います.(このコメントが見えているなら,おそらく資料も見えていることと思います.)
-
なんだかさっぱり分からなくなったので以前のプリント見てどこから分からないのか確かめないといけなさそうです
---はい,手遅れにならないうちに復習をしておいて下さい.
-
証明をしようと思っても,コトバの定義をいろいろと忘れているのですごく時間がかかってしまった (二部グラフとか次数とか完全マッチングとか...).なんとなく自然言語で分かった気になっていてもロンリのコトバで書き下すのはむずかしいので訓練が必要だ
---ことばの定義は覚えなくてもよいです.忘れたときに調べ直して思い出せれば問題ありません.そのために時間がかかってしまうのは仕方のないことです.
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(証明を)言葉にできない悲しみ
---直観を文章に直すことが重要ですね.離散数学の証明は直感的に正しそうだと思えることをどのように書き下すのか,ということが大事なので,そのステップが乗り越えられるともっと楽しくなってきます.
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頂点被覆がらみの証明では理解が追い付かなかった.問題を解くときにゆっくり考えたら納得できた気がしたが,もう一度復習したいと思う.
---今日出てきた証明はこの授業の中で一番難しいもの (あるいは,入り組んだもの) だと思うので,あまり理解できなくても悲観しないでください.でも,理解できるに越したことはないので,是非復習して下さい.
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トランプの例が面白かったです.ジョーカーを1枚いれたときに,どれくらい成功するのかを考えたら面白そうだと思いました.
---是非試してみて下さい.うまく選ぶのにはじめは苦労するかもしれませんが,だんだんと増加道を手作業で見つけるような感覚になっていって,面白いと思います.
-
Kőnigをドイツ語のようにケーニッヒと読んでしまうこと,あると思います.
---たしかにあります.日本語の普通の規則では,人名や地名は現地での発音に従って読むことが原則になっています (参照:記者ハンドブック第11版 新聞用事用語集,共同通信社,2008年).日本語ではアルファベットをカタカナに変換する必要があり,その際に読み方を確定する必要もあるため,ある程度の規則があるわけです.しかし,外国語の多くはアルファベットをそのまま使えるので,発音を気にせずに綴ることができます.そして,外国人の多くは自分の発音できる発音でそのような固有名詞を読んでしまうという傾向があるように思います.その場合,ドイツ人はKőnigをケーニッヒと読むことになります.それが転じて,ドイツ人はKőnigではなくKönigと書いてしまうこともよくあります.
-
さむい!
---私がさむい,と言われているのかと思って,一瞬ドキっとしました.
-
小林先生のマルコフ連鎖の実験が難しいらしいです.
---そうなんですね.難しい実験の方が勉強になってよいかもしれませんよ.
-
先生もBeamerユーザーなんですね.私もパワポ等でプレゼンのスライドを作るのはとても苦痛なので大変共感します.(特に数式を含むスライドを作るのは.)
---はい,LaTeXのbeamerクラスを使ってます.って,どこかで書いたかな〜と思ったら,ここではなくて大学院の講義のページの方に書いてありましたね.私はPowerPointを使うこともありますが,講義ではLaTeXのbeamerクラスを使うことにしています.
- (11) 12/10:マッチング
- コメントありがとうございました.今日は天候のせいか,出席者が少なかったように思います.欠席した人は自習を必ずして下さい.
-
山本先生の試験がこわいです.
---もうそろそろ試験に慣れて下さい.
-
山本先生のテストに向けて何か一言お願いします
---準備をしっかりして,頑張って下さい.
-
年明けに新たなマッチング関係の説明に入る前に,さらっとで良いので重要なポイントだけ復習していただければ幸いです.本日の内容は全て重要かもしれませんが,次回の内容に直接関わってくる処だけでも.時間が足りなそうならばいいです.
---はい,年明けの初回は復習から入ります.
-
演習は帰ってからやります
---ぜひやってください.
-
演習問題の模範解答はないとのことですが,解答例くらい欲しいです.
---すみませんが,解答例もありません.レポートとして提出するということのみが,自分の答案がよいか悪いかを定められる方法だと思って下さい.
-
おかげ様で連結グラフの実験はどうにかなりそうです.
---それはよかったです.
-
いいかげんスライドの印刷を忘れないようにしたい.定義に戻って確認したくなることは多いが,スマホから見るのはおっくうに感じる.用語集のように定義がまとまっていれば良いのだが.
---用語集は自分で作ってみて下さい.そのように自分でまとめることが勉強することの重要な要素ですから.
-
マッチングの話は前期実験にあったので思い出しながら聞いていました.確か最大マッチングを作るものだったような気がします.増加道を利用したような記憶がおぼろげにあります.帰ったら出したレポートと実験テキストを確認してみようと思います.
---はい,そのとおりですので是非確認して下さい.(実験テキストを作ったのは主に私です.)
-
増加道や対称差の概念が最大マッチングを見つけるために役に立つことがよく理解できた
---そうですね.増加道は次回も出てきますし,グラフやネットワークの話題でよく出てくるので,しっかり理解して下さい.
-
今日もお昼のために西友にいったところ,偶然代金合計が200円丁度になって少し幸せでした.
---おめでとうございます.私は,釣銭の数を減らすように支払うのが好きです.
-
くつの中に水が入ってきて足が寒いです.
---長靴をはきましょう.便利ですよ.
-
岡本先生がこの分野に進んだきっかけは何ですか?
---私は一応数学のようなことをやっているつもりなのですが,大学3年生の終わりごろから研究者になりたいと強く思っていました.しかし,分野についてはあまり深く考えていませんでした.ただし,仕事として研究をすることになるならば,その対象は自分の身近なことではつらいのではないかとは思ってました.なぜなら,身近なことを仕事の対象とすると,自分の生活のすべてがそれになってしまうからです.その意味では,自分の生活から遠いものを研究の対象としたかった,という思いが少しはあったと思います.それで私の在籍していた学科の中で自分に合っていると思っているのが今やっている分野になります.
-
就活と講義が被るのが困ります.単位落とさないようにがんばります
---私も困りますので,落とさないようにして下さい.
-
良いお年を〜.
---こちらこそ,良いお年を.
- (10) 12/3:木
- コメントありがとうございました.
-
丁度実験で連結グラフを扱うのでありがたい講義でした
---それはよかったです.
-
今日はお昼のおかずを購入しに西友の揚げものコーナーに行ったところ,世界の全てが的だと言わんばかりにけわしい顔をした方にボソッとジャマなのよ…とつぶやかれました.申し訳ない.
---そういう人に対して申し訳ないとおもってもどうにもならないので,あきらめてもらいましょう.
-
10.11が理解はできるけど,証明するのが難しかったです.
---証明ができればもっと確実な理解につながるので,証明ができるようになっていきましょう.
-
西4の研究室がいいなー
---そのように志望を出して下さい.
-
途中に休憩を挟んでくれたことで最後まで集中して授業を聴くことができた.今後も途中休憩を挟んでもらえるとうれしいです.
---では,今後もそのようにします.
-
休み時間は良いものだと思います.
---では,今後もそのようにします.
-
なんで"Uが誘導する"を二回言ったのですか
---察して下さい (^o^)
-
ペースがはやくて理解がおいつきません.復習がんばります.
---今回はペースが速かった気がします.本来は1回半ぐらいの内容を1回でやっているので,もう少し内容を練って,来年は1回分になるようにしたいと思います.
-
今日は証明が7つもあり息切れしました.でも楽しい.
---来年はもう少し練ります.
-
最大性論法と最小性論法をようやく理解しました.
---それはよかったです.今後もでてきますので,お楽しみに.
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図で示されると当然自明のように思えてしまうが,文章だけならきっとそうは思わないのだろう.良くも悪くも図は偉大
---「偉大」ではなく「侓大」と書いてあったので,何のことなのか読み解くのに苦労しました.それはともかく,図は大事なので,図を通して文章に書いてあることを理解するというのは重要な作業です.皆さんも,文章に書いてあることをできるかぎり図に直して考えるようにしてみると,理解が深まると思います.
-
やっぱり理論立てて進む講義は難しい…
---理論立てて進まない講義というのがあるとすると,それは大問題です.すべての講義は理論立てて進むべきです.
-
演習のレポートをやっておきたいけれども週22コマでつらい.4回分くらいまとめて提出してもいいんですか
---まとめて提出してもらっても問題ありません.
-
「誘導する部分グラフ」がイマイチわかりませんでした.
---それでは復習を次回行います.
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就活が始まりました.特に重要なことと言えば何でしょうか? (ゲーム業界志望です.)
---とりあえず,ガイダンスが12/5にあるので,それに出て下さい.
-
追加問題がかなり難しい
---ヒントは出しますので,質問して下さい.
-
演習が解ききれなかったのでしっかり復習したい
---はい,復習をお願いします.
-
難解な問題と簡単な問題の差が激しいと感じた
---簡単なのか難しいのか,というのは,割と主観的な感覚なのですが,難しいと思ったら質問してみて下さい.
- (9) 11/26:道と閉路
- コメントありがとうございました.
-
全コメントは見てておもしろかった.
---では,おもしろコメントを次はお願いします.
-
調布祭疲れた….
---おつかれさまでした.私も研究室公開や模擬講義があって,疲れました.
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握手補題ってどういう意味ですか?なぜ握手?
---「補題」というのは「定理を証明するために補助的に使う命題」のことです.英語ではlemmaと言っています.握手補題は他のいろいろな定理を証明するために使われるのでそのように呼ばれます.「握手」というのは次のような状況を考えて下さい.あるパーティーにて,その参加者同士が握手をするのですが,その状況を無向グラフで表現しましょう.パーティーの参加者が頂点に対応して,握手をした参加者同士が辺で結ばれるとするのです.このとき,「頂点の次数の和」は参加者が握手をした回数の合計になります.一方「辺の総数」はパーティーの中で行われた握手の回数になります.この2つの数の関係を述べているのが「握手補題」なのです.この状況が握手にたとえられるので,握手補題と呼ばれています.英語ではhandshaking lemmaと呼ばれます.
-
夏→冬→秋みたいな気温の入れかわりですね.
---そうですね,体調には気をつけて下さい.
-
研究室をそろそろ決めなければ
---もうすぐ志望調査がはじまりますので,いろんな先生のところを訪問して下さい.
-
もう少し早めに資料をあげていただけるとありがたいです.
---すいません,今の時間が私の限界です.資料が掲載されたらすぐにつぶやきますので,そちらもご利用下さい.
-
やはり集合的な書き方に慣れない.読めなくはないがためらってしまう.自分で使おうとすると困ってしまう.
---その点はとても重要なので,慣れていきましょう.いわゆる「数理リテラシー」ということばがあるのですが,集合の書き方に慣れることもその一部であると私は思っています.
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前回の授業を休んでしまったので復習してきます.
---はい,復習をお願いします.
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最大性論法をいまひとつ理解できていないようなので,本借りるなりして復習しようと思いました.
---はい,復習をお願いします.ただし,巷の本では「数え上げ論法」とか「最大性論法」といった名前はあまり出てきません.そのような証明法は離散数学でよくつかわれるのですが,それに名前をつけるということはあまりしていないのです.しかし,この講義では,それが有用であると思うので,名前をつけて,そのような手法が使われていることを明示していくつもりです.そうすれば,このような証明にだんだんと慣れていくことができると思います.
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証明が難しいです….
---まず,授業でやった証明が自力でできるようにしてみましょう.それができたら,演習問題に取り組んでみましょう.時間はかかるかもしれないですけど,徐々にできるようになっていくと思います.
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証明問題が難しかった.どこから手をつけてよいか分からない
---その場合は,まず例を作ってみて,その例において,証明すべきことが正しいということを確かめてみましょう.それを繰り返していくと,まず,問題の意味することがだんだんと分かってきます.
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問題やる時のヒントが助かりました.
---ヒントはどしどし出しますので,どんどん聞いて下さい.ただ,そのときは,自分である程度考えてからにして下さい.そうでないと学習効果が低くなるので.
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図のイメージをつかむことで証明が容易にできたと思う
---はい,イメージは大事にしていきたいと思います.
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証明を言語化するのがむずかしかったです.
---そうですね.言語化できたときに,はじめて「理解できた」という境地に達すると思うので,頑張って下さい.
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1人だとキツいので友達を作ります.
---演習は相談してやる,というのが私には常識なのですが,大学の中ではどうもそれが非常識のようで,なかなか浸透しないのがつらいです.相談相手を是非見つけて下さい.
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相変わらずの非常に分かりやすい講義のため,引き込まれます.毎週,受講が楽しみです
---ありがとうございます.今日はだいぶかけ足になってしまったと反省しています.また次回よろしくお願いします.
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一見形が異なる同型グラフがおもしろい
---そうですね.同型かどうかというのを判定するのはなかなか難しいのですが,そうだと分かると,ちょっとした発見をした気分になれます.
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プリントを印刷し忘れたのが残念
---次回は持参してきて下さい.
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似たような定理がいくつかあったので,利用する時に間違えないようにしたい
---はい,間違えないように気をつけて下さい.
- (8) 11/19:グラフにおける次数
- コメントありがとうございました.次回は今回のやり残しから始めるので,今回の資料も持ってきて下さい.
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[重要]
初回の講義のノートに前半試験は12/17と書いてあるのですが,変更があったということでよいでしょうか?
---すみません,私が間違ってます.前半試験は12/17です.12/10は私が講義をします.次回再度アナウンスします.
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声が聞こえづらいのでマイクを使ってほしいです.
---はい,それでは次回はマイクを使ってみます.
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「覚える必要はない」ならば,持ち込み用紙に制限をするのは不適切では?
---たしかに「覚える必要はない」ということだけが理由だとすると,制限をするのは不適切ですね.ただ,それだけが理由ではないのです.皆さんには「自分でまとめる」ということもしてもらいたいのです.授業が7回分ぐらいあるわけですが,その内容をA4用紙1枚分に自分でまとめてほしいのです.自分でまとめることで,何が重要であり,何がそうではないのか,何が自分では理解できていて,何がそうではないのか,ということが明確になります.それは自分で行う必要があり,そのように整理してもらいたいのです.整理することと,その整理したものを記憶する必要がないということ.その両方がまずは重要だと思います.
-
説明が丁寧でわかりやすかったです.
---ありがとうございます.今後もそのように心掛けます.
-
分かりやすい
---油断していると突然難しくなるかもしれないので,注意していて下さい.
-
今まであやふやなまま放置していたグラフ関係の内容がわかりやすく解説されて,理解が進みそうな気がするので,次回以降の講義が楽しみです.
---はい,お楽しみに〜
-
とてもわかりやすかったです.今のところ不満はありません.
---はい,分かりました.
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よい復習になった.
---新しい内容もすぐに出てくると思うので,楽しみにしていて下さい.
-
離散数学の知識は0に近いので,1からがんばります.
---はい,頑張って下さい.
-
分かりやすかったです.証明が少し難しいので先が不安です.
---証明に慣れることもこの講義の目標なので,是非頑張って下さい.
-
自分の思考を言葉で表すのは難しいことがわかった.
---その点がまさに訓練すべきことなので,注意して進めていきましょう.
-
今までに習った内容も,他の先生方よりも分かりやすく復習していただけたおかげで,自身の理解が深まりました.とても分かりやすかったです.
---同じ内容でもいろいろな説明の仕方があったり,いろいろな見方があるので,それを通して理解を深めて下さい.
-
離散数学を岡本先生の講義で教わったのですが,相変わらず,面白い授業でこれからも楽しみです.
---はい,楽しみにしていて下さいね.
-
期末に出るとのことだったので,無理が生じない程度に演習をぼちぼち解いていこうと思いました.
---はい,演習問題は重要なのでどしどしやっていって下さい.
-
体調不良で集中できませんでした.すみません.次回以降がんばります.
---季節の変わり目で,暖かい日と寒い日が交互にやってきたりするので,体調には十分気をつけてください.
-
この授業を勉強しつつ,山本先生のテスト勉強もがんばりたいと思います.
---はい,どちらもちゃんとお願いします.
-
今日の授業を通じて,グラフの重要性を感じました.
---今後はもう少し応用例のようなものがでてきますので,そこでまた重要性を感じて下さい.
-
腹減った
---朝食を食べてきて下さい.
-
深夜バイトなどで朝が辛いんですけど,寝たくないのでガムは許可してもらえないでしょうか?
---ガムのようなものぐらいなら問題ないです.弁当やパン,菓子はやめて下さい.
-
予備日の使い道ですが,期末が予備日に移動して早く終わったりはしないのでしょうか?
---それはないと思います.予備日は予備のままなのですが,今日のペースを考えると,予備日を使わないと全体が終わらないかもしれないので,ふつうのペースで予備日を使うことになるかもしれません.
-
マッチングの1回目はX'masプレゼントで年内にするべきだと思います.2月までよろしくおねがいします.
---はい,こちらこそよろしくお願いします.
-
証明の時に直感的な説明があってからのちゃんとした証明なのが頭に入りやすくて良かったです.
---証明は文章として書かれているわけですが,それが出来上がる前には直感や,それに至るアイディアがあるはずなのです.なので,その部分も重視していきたいと思っています.
-
今回の授業の証明の説明の際,直感による考えはわかりやすかった.行列による考え方は慣れるまでに時間がかかりそうだと思った.
---はい,慣れが必要なので,演習問題を通して学習して下さい.
-
証明でどの数を数えればいいのか,はじめにすごいなやむ.
---数え上げによる証明の基本原理は簡単なのですが,何を数えるべきなのかということを考えることがなかなか難しいです.この講義ではあまり難しいものは扱わないはずですが,もう少し高度な離散数学をやろうとすると「こんなものを数えるのか」と不思議に思ってしまうような例がでてきたりします.
-
スライドも見やすく資料配布もありがたい.ワイン飲みにいきます.(多分)
---はい,ぜひお越しください.
-
追加問題8.9のように存在しないものの証明が難しかった.
---存在しないことを証明する,ということができるのは数学の力です.そのパワーをぜひ感じて下さい.
-
この講義におけるゴールがよくわからなかった.具体的にどのような問題が解けるようになればいいのか,グラフ理論が最終的にどんな課題を解決するものなのか,なんとなくわかった方がモチベーションにも理解にもつながりやすいと思う.
---確かにそうですね.この点は難しいです.そのような例は講義の中でいろいろと出てくるはずなのですが,どのような例を使うのかということをまだ考えている最中なので,今日のような最初の講義には出すことができませんでした.ただし,毎回の目標については各回の最初に言いますので,それは是非意識して下さい.
シラバス
スケジュール (予定)
後半は11月19日に始まります.
- 11/19 (8) グラフにおける次数
- 11/26 (9) 道と閉路
- 12/3 (10) 木
- 12/10 (11) マッチング
- 12/17 山本先生担当分の試験
- 12/24 講義のない日
- 12/31 冬季休業
- 1/7 (12) 二部グラフのマッチング
- 1/14 (13) 彩色
- 1/21 (14) 連結性
- 1/28 予備
- 2/18 岡本担当分の試験 (予定)
履歴
内容は毎年少しずつ改訂されているので,注意して下さい.
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