とにかく,プレドクプログラムは終わりました.
だいたい,こういうものは始まったときは先が長いように思えるが,終わったときは短かったと感じるものです.
プレドクプログラムも例外ではなく,今思えば短かったです.
たくさん勉強した気もしますし,もっと頑張ればもっと身についていたかもしれない,とちょっと中途半端な気持ちもします.
でも,いままでできなかったようなことをした,ということは事実だと思います.
どれだけ僕がよい学生だったかはわかりませんが,よい学生になれるように頑張って来たつもりです.
この点に関しては,宮沢さんの存在が大きいです.
彼は昨年のプレドクだったわけですけども,はじめチューリッヒに来たときは,彼の評判のよさに圧倒されたものです.
これは,「自分も頑張らなくては」という気持ちと,また,「そのように他の人から見られているのだ」という気持ちを持ったきっかけになったのだと思います.
で,授業や演習は確かに簡単なものではなかったです.
だけども,自分が今までにやってきたこと,勉強して来たことがどのように活かせるのか,ということを試し,確認する場でもありました.
はじめの頃は,自分は数学や情報科学を専攻してきた人ではないので,やっていくのには無理があるだろうなぁ,と思っていました.
しかし,実際はそうでもなく,逆に最後の方では自信さえ持つようになりました.
そういう意味では,広域システム,っていうところを出たこともそんなに悪くない,ということを割りと肌で感じたわけです.
逆にいうと,他の人達が,割りといままでやって来たことにこだわっていたのには驚いた,という面もあります.
そういった,柔軟さ,とか,視点の豊かさ,とかそういうものは広域システムっていうところが出身である,という点が多いに活かされた場面だったのかもしれないです.
あと,自分が今までにやって来たこと,としてそれを試すことができたことの一つとして忘れてはいけないことは,「いかに発表するか」という点です.
演習の解答を発表するときとか,プロジェクトの成果を発表するときとか,割りと発表の場はあったのですけど,うまくいったときといっていないとき,というのは自分でもよくわかりました.
うまくいかなかったとき,というのは準備が不足していたときです.
たとえば,演習の解答でも自分で解いたのに自分でよくわかっていない,というときは,発表していても歯切れが悪くなります.
考えがまとまっていないので,英語も思い浮かんでこないです.
そんなときは何度も黒板の前で凍り付いてしまってました.
その逆の,うまくいったときというのは,しっかり準備していったときです.
特に,プロジェクトの発表のときは,自分でもなかなかうまくできたのではないか,と思えるような発表ができました.
これは,今までにいろいろな研究会とかセミナーで発表する機会を与えてもらっていた,というのが大きく貢献していると思います.
英語にもだいぶ慣れて来ました.
最近は,質問もだいぶすらすらできるようになって,割りと落ち着いています.
逆に驚いているのは,他の人があまり質問しない,ということです.
積極的かどうか,という問題なのかどうなのかはわかりませんが,割りと質問を躊躇している人が多いな,っていう気がしていました.
僕はわりとわりきっていて,「この授業は自分のための授業なのだ」とか変な勘違いを常にしているので,質問しまくっているのかもしれないです.
でも,そのため,授業の内容がわからなすぎて不満,っていうことはなかったです.
ただ,普通の会話のような,そういうどういった話題が飛び出すかわからないようなところは,なかなか大変で,ほとんど内容を推測して英語を使っています.
割りと疲れますね.
しかし,また驚くのは,ドイツ語を使わなくても生活していける,という点です.
その点において,チューリッヒは生活しやすいです.
ということで,プレドクの身分も今日までで,明日からは本当のドクになります.
PhD studentということです.
研究内容は多面体のアルゴリズムに関することになると思います.
今までやってきたことと近いようなそうでもないような,なかなか微妙なテーマですが,とにかくやらないといけないわけなので,そのような意気込みで.
まず,当面の目標としてはJCDCGで発表,かな.(目標が小さすぎるかもしれないですが.)
ということで、今回のスライドを載せました。
ついでに中間プロジェクトのスライドも載せておきました。
興味がある方は御覧下さい。
で、午後は夏学期のCGCコロキアムの初回。
まだ、夏学期自体は始まっていないけども、Klaus Jansenが滞在しているので話をしてもらおう、という感じで今日開かれた。
内容は割りと一般的な最適化問題を解く、という話でわりと込み入った話だったと思う。
自分の持っている知識でいろいろと解釈しようと試みたけれども、あまりうまく行かなかった。
やはり、まだまだ最適化に対する感覚が研ぎ澄まされていないのだな、と感じた。
で、いきなりハブ配置問題が気になり始めたのでちょっと論文収集。
電子的に論文が集められるというのは本当に便利だ。
図書館にいかなくて済むし。
うーん、こんなことを書いてると、また研究が発散していると思われるな。
特に、また今日、カントール集合とか懐かしのネタで研究できそうだ、とか思いついちゃったし。
どうしよう。
このネタは計算機実験をして、予想を立てる必要がありそうだ。
でも、フラクタルが好きな人にとっては面白いネタになりそうなんだけども。
想定質問なんか全然考えていないけれども、例を求められるような質問に対しては例をしっかり用意しておかなければ、とも思う。
命題の証明の概要を求められることもあるかもしれないので、そのために各証明をもう一度チェックしておくのも重要だと思う。
いろんなことをちゃんと理解するのはなかなか大変だ。
というか、今回の発表はちゃんと理解してますよ、ということを発表するのだから、ちゃんと理解していることは大前提なわけなのだけれども...。
セミナーや研究会は重要。
僕の場合は、セミナーや研究会から拾ったアイデアで研究を進めることが多いので、特にそう思う。
アイデアを拾う、といっても、自分が発表してそれに対してコメントを頂いて、それで次のステップの研究に進む、という感じではない。
どちらかというと、他の人の発表を聞いていて、これは面白そうだとか、自分ならこう考えるとか、これはあの人のあの結果と関係があるなとか、そういうところから自分の新しい研究を切り開いて行く、という感じだと思う。
そうか。だから、自分の研究にはあまりオリジナリティーがないのか...。うーん。
それに、なんか一つ一つの研究が使いすてにされていっているような気もするし。
黄色い本はどの本か。
お察しの通りです。
最近、Jiri Matousekが新しい黄色い本を出したのですが、あの本はなかなかよい本です。
ただ、一つ一つのテーマをあまり深く掘り下げていないので、「あぁ、もう少し知りたいのに」という点がたくさん残ってしまいます。
でも、教科書にはよい本だと思います。輪読にも使えるかな。
あ、ちゃんと読んだわけではなくて、ちらちらと流し読みをした程度なので、エラーがどれくらいあるのか、とかそういうことはよくわからないです。
あと、天の橋立があるのは京都府の日本海側でしょうか。おそらく。
スライドが毎日ちょっとずつ変わっていく。
40枚もあるのに30分で発表できるわけ無いからたくさんとばすのだけれど、とばしどころもだいぶ定まって来た。
自分の過去のスライドとか見てみると、1分あたり1枚ぐらいが相場のようだ。
しかも、以前は発表の中に証明をいれるとか、そういうことはしなかったので、1枚1分でだいたいOKだったわけだけども、証明のところは割りとそうも行かないきがしてきた。
もっとも、証明にギャップがないように全部スライドに含ませたために長くなってしまっている、ともいえる。
証明のところはゆっくり一歩一歩やっていく必要があるので、そこは注意しないと行けないし、聴衆の顔色も伺ったほうがよいかもしれない。
まぁ、とにかく、明日には数枚印刷をしておこう。
発表はいつものに液晶プロジェクタを使うのだけれども、同時にOHPも使えるので、証明のところなどは2枚一緒に参照できる。
そのための印刷ということ。
だいたい、どのページを印刷すべきか、というのも決まった。
ので、あとは発表練習あるのみ、かな。
で、昨日決めた本の注文。なんとか完了。
はじめ、赤い本はハードカバーしかない、といわれて、そんなことはないはずだ、と反抗したらペーパーバックもあることが確認された。
危なかった。
赤い本は1ヶ月ぐらい、黄色い本は1週間ぐらいで届くらしい。
楽しみ。わくわく。
やはり線形相補性問題は熱い。
もう少し組合せ最適化との関連が見えて来ると僕としても面白いのだけれども、まぁ、とにかく多面体とかトポロジーとかそこら辺の理論とアルゴリズムの話の関連でいろいろな話題がある。
というか、自分にとってわかっていなかったことが段々わかるようになってきて、しかもイメージできるようになってきた、ということで、その面白さを感じ始めてるのかも知れない。
やっぱりテーマがはっきりして来ると結果がほしくなる。
あと10日で結果が出たらよいけども、世の中はそんなに甘くは無いので、ICMにいくならこの12月から1月にかけてやった劣モジュラゲームとマトロイドのはなしを持って行くんだろうな。
でも、この話ができるセッションというのはどれだろう。組合せ論なのかなぁ。うぅん。
他にもやりたい研究課題はたくさんあるのに、どれも全然できてない。
自分の怠慢さが如実に現われていることうけあい。
おそらく、量子ゲームは金輪際やらないでしょう。目のつけどころはよいと思ったのに。
ゲーム理論はほそぼそとやっていけたらやっていきたい。具体的な問題がこんなにあるのに。うぅん。
実は、M/L凸にからんだところもいろいろとやりたいことがあるのだけども、こちらも今一つのってこない。どうしよう。
あとは、近似アルゴリズムかな。
中間プロジェクトでやってた問題も全解決に到っていないし、他にもいろいろあるんだけどなぁ。
そういえば、グレブナ基底っていうのもあった。
これは多面体をやっていくうちに、必然的に出て来ることになるかもしれないですが。
とにかく、いろんなことが妄想のように頭の中に浮かんでは消え浮かんでは消え、を繰り返していて、それでいてまた、それらいろんなこと同士がくっついては離れくっついては離れ、を繰り返していて、という状況ばかりが繰り返されていて、何も進展がない。
でも、自分の基盤はやっぱり最適化とかアルゴリズムとか、そこら辺にあるのかな、と思えるようになってきた。
ETHに来てから、特にそう思える。
それだけをとってみても、東大から別のところにいったことは正解だと思える。
東大から、というよりは、広域システム系から、と言ったほうがよいかもしれない。
って、なんか。この6ヶ月の総まとめみたいなことがいきなりはじまりそうになってしまったので、それは最後の発表(今度の月曜日)が終わるまでとっておくことにします。
まぁ、とにかく、有向マトロイドをちゃんと勉強したくなったので、Oriented Matroidsの本(有向マトロイドの専門家には「赤い本」と呼ばれている本)を買うことにしたい。
もちろん第2版の方で、安いペーパーバックの方。
聞いた話によると、第1版と第2版を比べてみるのが面白い、と。
例えば、第1版で「定理」になっているものが第2版では「予想」になっていたりする、ということが観察できるそうです。
で、明日注文しにいこう。
どうせだから黄色い本も買おうかなぁ、どうしようかな。
日本語訳がでるのが待ち切れないし。
今度のOR学会のプログラムを見て驚いたことが2つありました。
ひとつは「サポートベクターマシン」という名前のセッションが2つもあること。
もうひとつは、自分の師匠が話すこと。
まだリンクをしていなかったと思うので、この機会に忘れずにしておきたいのは、「大学院を志望する人に」という牧野さんの文章。
とくに、「大学院での研究はどんな感じか」というところのくだりは、ふむふむと頷けます。
ただ感じるのは「はじめに具体的なテーマを決める」っていうのはなかなか難しいことだな、ということです。
おそらく「どこら辺まで考えれば具体的か」っていうのは、なかなか境界線がなくて、たとえば「数学を研究する」というレベルは具体的ではないと誰もが思うところだと想像しますが、これが「グラフ理論を研究する」ぐらいになるとなかなか微妙になってきます。
でも、「グラフ理論を研究する」といっただけでは研究できなくって、たとえば「幾何学的グラフ理論」とか「因子理論」とか「彩色問題」とか「Tutteの流れ予想」とか「グラフのラプラシアン」とかそういうところまで来ると割りと具体的で、取り敢えず何をしたらよいかな、というのがわかって来る気がします。
大学院に入ったときにどこらへんまで決めるといいんでしょうかね。
僕の場合は、大学院に入ったときは、卒研の延長線上みたいなこととその他いろいろ研究テーマを探していたのが、だいたい10ヶ月ぐらい。
で、10ヶ月ぐらいしたときに、何か研究テーマを(運よく)発見して、解けたと思って実は解けてなくて、っていうのを繰り返していたら、それが論文になった、という感じでしたね。
つまり、具体的なテーマがはじめはなかったです。
なんか、以前見たときはもっとたくさんのことが書いてあったような気がしたのですが気のせいでしょうか。
あ、石関さんのページの6000人目の訪問者になってしまいました。
今度のアルゴ研は今井研が多いですね。
しかし、どうして立方的複体のh-ベクトルの定義はこんなにわけがわからないのか。
もっとも、単体的複体のh-ベクトルの定義もわかりやすいわけではないけども、シェラブルな場合はシェリングを使っても定義できるので、それを見ると納得できる。
おそらく、シェラブルな立方的複体の場合もシェリングを使ってh-ベクトルを構成できるんだと思うのだけども、どうも直感とあわない。
と、そういえば、中本さんが四辺形分割の対角変形みたいなものを研究してたなぁ、と思い出した。
多面体もグラフも三角形の場合は研究がすごく進んでいて、四角形の場合はまだまだっていうのは同じ感じがする。
で、中本さんの四辺形分割の対角変形みたいな話は多面体の話(つまり、立方的多面体の話)としてどこらへんまで面白くなれるのか、っていうところは割りと面白い研究テーマかもしれない。
実際、四辺形分割では三角形分割のときのよいことがあまり成り立たず、その上に違う概念を持って来て議論するわけだから、そういう工夫が立方的多面体にも必要なのか、という気もしてきた。
なんか面白そう。
なんか、新4年生が独自に学科のパンフレットを作成しているようだ。
実は、数年前までは3年生が6月頃に自主進学ガイダンスというのをやっていて、そのときに毎年3年生が独自に学科のパンフレットを作っていた。
自主進学ガイダンスはもう行なわれてないようだけれども、そのときに作ったパンフレットが今もどこかにあるはず。
おそらく、今も計算機室にあるotssの段ボール箱のなかにいくつかあると思う。
それにしても、広域科学科のページが全然更新されていないのに疑問を感じるのは、小林くんとだいたい同じ感想をもっています。
なんか全然情報がないのですよね。
Perlesが示したとされる「d次元単体的多面体はその[d/2]骨格で決まる」という定理の出所として諸説があるようだ.
Zieglerの教科書には70年の論文になっていて,KalaiのHandbook of Discrete and Computational Geometryの章には73年の論文になっている.
どっちにしても,入手困難なので,別の文献にでている証明を頼りにしたいところだけども,どこがどう証明になっているのかがいまいちわからない.
色のついたスライドを色付きでないものにするためのプログラムを書いた。
こういうのはPerlとかそういうのを使うとよいのでしょうけど、すっかり忘れてしまったし、参考書も手元に無いので、Javaで書くことに。
で、どうしてJavaのバージョンが1.1.8なのか。
古すぎる。
でも、なんとか成功。
しかし、どうして色のついたスライドをわざわざじかに色付きでないものにするのかというと、スライドを配布資料にするときに、色付きのものをそのままプリンタに送ると、赤い文字とか青い文字は逆に見にくくなってしまったりするからです。
もちろん、プリンタはカラープリンタではないです。
しかし、あと5年ぐらいしたらカラーの資料を配るのが当たり前の時代になるのかもしれません。
怖いです。
で、懸案のホモロジー。
そもそも代数からはじめないと、ほとんど理解不能。
剰余群とかそこらへんのイメージの湧き方が足りないようだ。
やっぱりホモロジーとかやらんといかんのだろうか。
もう避けては通れないかもしれない。
あと、Mathematicaでお絵描き。
正12面体を平面に射影してグラフをつくる、っていう図。
Mathematicaはこういうのが簡単にできてしまうところが便利。
とはいえサーベイなので、調べれば調べる程いろいろな文献がどんどん出て来て、また、今まで自分の中で考えて来たことや蓄えて来たことなどがいろいろと絡んで来たりして、何をしたらよいのかちょっとわからなくなっている、という点も少しあるかもしれない。
結局、いま調べている分野は色々な考え方を包括するような一般的な枠組なのかもしれない、と思い出している。
本当にそうなのか、というところから研究がはじまるような気もするけども、そうすると、とりあえずは今までに得られている結果の再定式化というのをどんどんやっていかないといけない。
うぅん、それにしてもHachimori--Moriyama論文が出て来たタイミングっていうのがすごい。
すごいというかありがたい。
この論文のおかげで見通しがかなりよくなっている気がする。
今日発覚したのは、自分がシンプレックス法をちゃんと理解していなかったということ。
というのは、発表用に視覚に訴えるようなシンプレックス法の導入をしようとおもって、辞書を使わないで、normal coneを使う方法にしようと思ったのだけれども、どうもうまくいかない。
つまり、Dantzigの規則とかBlandの規則っていうのをどう説明するか、っていうことなんです。
教科書とかには辞書を使った説明が載っていて、それはまぁそれであってるんですが(というか王道なのですが)、
それだと、発表としては式が多くなってしまうので避けたいところなのです。
できるだけ時間もかけたくないところなので。
あと、normal coneを使いたい理由としては、線形計画問題をnormal coneで考えておけば、線形相補性問題をcomplementary coneで考えることがとても自然になるわけです。
うぅん、どうしよう。
もっとも、今までは組合せ最適化という方面から一般的な最適化問題(線形計画問題とか凸二次計画問題とか半正定値計画問題とか)を眺めていたから、線形相補性問題と向き合う機会がなかったのかもしれないです。
それにどういう図を描くとわかった気になれるのかすら、よくわからなかったし。
で、ちゃんとした本を読むべきだったんですね。
ここのようにインターネットで昔の本のreprintを置いておいていただいている、というのはすごく助かります。
しかし、割りと昔の本なのに内容が古びていない、というのも興味深いです。
なぜかというのはなかなか難しいですが、おそらく線形計画問題とか線形相補性問題の研究の主流が内点法に移ったからだと思います。
でも、僕が知りたいのはピボッティングに基づくアルゴリズムなので、そういうところは昔の本でも十分耐えうるわけですね。
しかも、この中にある未解決問題も(おそらくほとんどが)いまだに解かれていない、と思われるし。
で、またclutterについてですが、僕としては「散族」はあまりいい訳語ではないな、と思っていて、ちょっとどうしようか、と思っています。
あと、clutter with the packing propertyとclutter that packsの違いもわかっていたつもりでした。
それを承知で「被覆性」をしてみました。
しかし、これは(英語のままでも)とても誤解しやすいだと思っていて、何とかして欲しいと思っています。
実に、「packing property」ではなくて「the packing property」なんですよね。
まぁ、「The packing property」という論文がMath. Program.にでてからまだ1年も経っていないので、今誰かがこれにかわるよいことばを見つければ、それが主流になるかもしれないです。
(なんと人任せな。)
で、やるべきことがしっかりわかったので、あとはそれをやるのみ。
と、言うは易し行なうは難し。
いきなり、Cornuejolsの本についてですが、あの本は薄いので、その分証明を端折ってますね。
だから行間を埋めるのがとても大変ですね。
例も少ないですし。
Clutterに対する訳語として「散族」を考えたのは僕かもしれないです。
これは、ある人(具体的には森口さん)がlaminarを「層族」と訳していたのに影響を受けたのです。
もっとも、hypergraphとかの分野ではSperner族とかいうかもしれないです。
で、ここら辺の用語は僕が勝手に訳語をあてると、
ideal → イデアル
perfect → 理想
totally unimodular → 完全単模
packing property → 被覆性
…
でしょうか。
そのため、ideal matrixは「イデアル行列」になります。
でも、やっぱり何か変ですね。
ideal、perfect、total、complete、その他もろもろのことばで性質のよさをあらわすものの訳語はわりときちんと決めないと大変なような気もします。
松井先生が「アルゴリズム工学」に書いていた文章では、perfect graphを「完璧グラフ」としてますね。
同じ本で田村先生は「パーフェクトグラフ」としてます。
でも、グラフ理論のいろんな本では「理想グラフ」なんですよね。難しいですね。
学科のワークショップの2日目。
今日ははりきって、質問とかたくさんしたりしてみた。
幾つかはよい質問だったかもしれないけども、割りと的外れな質問もしてしまった。
でも、まぁいいでしょう。
で、研究としては昨日と同じでほとんど何もしていないに等しい。
別に何もしていないわけではないが、進展がない、ということ。
ちょっとアプローチを変えてみないといけないかもしれない。
ようやく、ICMのサテライト会議のregistrationをした。
しかし、どうして、誕生日とかパスポート番号とか聞いてくるんだろう。
それにしても、ビザもとらないといけないのか。